『Economics for Lovers of Literature』(Geraint Johnes, 2023) 書評 / Book Review

『Economics for Lovers of Literature』(Geraint Johnes, 2023)

ユニークで面白い本を紹介します。 『Economics for Lovers of Literature』は、経済学の理論や発想を、英国文学を中心とした古典的な文学作品のエピソードや登場人物の言葉、さらには物語そのものの構造と重ね合わせながら、平易かつ生き生きと描き出すユニークな試みである。著者であ…
北イタリア山岳地帯で見るバンドソー製材機 森林・林業 / Forest-Forestry

北イタリア山岳地帯で見るバンドソー製材機

ヨーロッパアルプスを山歩きしていると、たまに伐採現場付近で製材をしている様子を見ることがあります。 木材を有効に活用するには、伐った丸太をどのように「製材」するかがカギになります。その現場で今、急速な進化を遂げているのがバンドソー式製材機(帯鋸製材機)です。バンドソー製材機は、鋭い帯状の鋸(バンドソ…
お魚はどれくらい頭がいいの? 論文読解 / Reading Paper

お魚はどれくらい頭がいいの?

(※小学生の自由研究風に読んでね) みんなは、お魚はどんなことを考えていると思う?「お魚は頭が悪い」「すぐに忘れちゃう」と思われがちだけど、実はお魚にも人やほかの動物と同じように“考える力”があることが、最近の研究で分かってきたんだ。 お魚にも「ともだち」や「きまり」がある アフリカにあるタンガニイ…
ドイツでの大麻(Hanf)合法化と日本人旅行者への注意喚起 ― 現地のトレンドと社会状況をふまえて 暮らし / Life Style

ドイツでの大麻(Hanf)合法化と日本人旅行者への注意喚起 ― 現地のトレンドと社会状況をふまえて

2024年の春、ドイツで大麻(カンナビス)の部分合法化が実現し、世界でも大きなニュースとなりました。実際に生活していると、スーパーやドラッグストアなどでヘンプ(Hanf)=産業用大麻関連の商品が一気に増え、街中や観光地でも「Hanf」という単語を頻繁に目にするようになっています。この記事では、最近の…
『Außen grün, innen braun: wie Rechtsextreme Klimakrise und Naturschutz für ihre Zwecke benutzen』(Sam Moore, Alex Roberts, 2022) 書評 / Book Review

『Außen grün, innen braun: wie Rechtsextreme Klimakrise und Naturschutz für ihre Zwecke benutzen』(Sam Moore, Alex Roberts, 2022)

本書は、現代の環境危機という普遍的な課題が、極右勢力によっていかに自らのイデオロギー的な武器として転用され、政治的・社会的に危険な方向へと利用されているのか、その歴史的・思想的な根源から、現代のネット空間やグローバルな政治状況に至るまで、多層的に分析する一冊である。タイトルの「Außen grün,…
『Finding the Mother Tree: Uncovering the Wisdom and Intelligence of the Forest』(Suzanne Simard, 2021) 書評 / Book Review

『Finding the Mother Tree: Uncovering the Wisdom and Intelligence of the Forest』(Suzanne Simard, 2021)

『Finding the Mother Tree』はまず、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の山岳地帯に生まれ育った著者が、森と共に生きる家族の歴史を辿る場面から始まる。シマード家は世代を超えて林業に携わり、森を伐り、木材を運び、土地を開拓してきた。木を伐ることは生活の糧であると同時に、家族の絆や記…
EUの違法伐採対策と法規制 森林・林業 / Forest-Forestry

EUの違法伐採対策と法規制

「EU rules against illegal logging(EUにおける違法伐採対策)」は、欧州連合がグローバルな森林減少問題に対していかに法的枠組みと政策で対応してきたかを詳述している。まずEUは、世界的な違法伐採の影響――たとえば森林生態系の破壊、生物多様性の損失、現地住民の権利侵害、さ…